愛媛県今治市大三島町宮浦の大山祇神社(三島喜徳宮司)で9日、五穀豊穣を願う御田植祭があった。厳そかな雰囲気の中、恒例の一人角力があったほか、早乙女姿の女子児童らが斎田に苗を植えた。
古文書に記録が残る1364(貞治3)年以前から続くとされる神事。毎年、旧暦5月5日に行われる。
県無形民俗文化財の一人角力では、菅貞之さん(41)扮する一力山が稲の精霊と対戦し、一進一退の攻防を展開。3番勝負の最後は、豪快に投げられて精霊の勝ち越しが決まり、今年の豊作が約束された。1999年から務める菅さんは「力を尽くしたけれど、負けました」と笑顔だった。